全館空調はやめたほうがいい?導入で後悔する前に全館空調のメリット・デメリットを抑えよう!

皆さんこんにちは。愛知県豊橋市を拠点に、東三河地区や静岡県西部で戸建て注文住宅の建築やリフォーム・リノベーション、増改築工事、塗装工事などを手掛けているBooker's Home(ブッカーズホーム)です。


近年耳にする機会が増えてきた「全館空調」とは、いったいどのような設備なのでしょうか。全館空調の特徴をあまり知らないまま「なんとなく良さそう」と簡単に導入を決めてしまっては、後悔してしまうこともあるかもしれません。


今回は全館空調について、メリットとデメリットを詳しくご紹介します。全館空調の導入を検討する際は、ぜひ参考にしてみてください。




■全館空調のメリット



そもそも全館空調とは、家全体の温度管理を一括して行う冷暖房システムのことを指します。ここでは全館空調を導入するメリットについて紹介するので、ぜひチェックしてみてください!



・家中の温度管理が一定になる

全館空調の大きな特徴のひとつとして、家全体を一定の温度に保つことができる点があります。家中の温度管理を一括して行うことにより、リビングや寝室などの個室はもちろん、廊下やトイレ、脱衣所なども同じ温度に調整できるのです。


全館空調を導入すると、夏は冷房が効いていないトイレや洗面所を汗だくで掃除したり、冬は寒い脱衣所で入浴前後に凍えたりする心配がありません。特に冬場は部屋間の急激な温度差によるヒートショックが心配される季節ですが、全館空調の住まいではヒートショックのリスクを軽減できるのも嬉しいポイントです。



・間取りの自由度が高く、部屋もすっきりした印象に

全館空調の住まいでは、冷暖房効率を意識した間取りの制限が少なく、各部屋をすっきりした印象にできます。


一般的な冷暖房設備では、部屋の形がいびつだと冷暖房効率が悪くなってしまい、部分的に冷暖房が効きづらい箇所が発生してしまいます。リビングが冷えているのにキッチンだけが暑くて料理が大変、部屋全体は暖かいのに奥まっているワークスペースだけが寒くて仕事や勉強に集中できないなど、生活する上で不便さを感じてしまうことがありますよね。


温度差をなくすための解決策を考えると、天井を低くしたり間仕切りを設置したり、部屋を長方形にするしかなかったりするなど、間取りに制限が発生してしまいます。しかし、全館空調であれば、高い天井や吹き抜け、間仕切りのない開放的な空間など、間取りの自由度も高くなります。各部屋にエアコンを設置する必要がないため、見た目もすっきりするでしょう。



・空気がきれいな状態をキープ

全館空調は冷暖房に加え、換気や空気清浄のシステムを備えたものも多くあります。温度を一定に保つだけでなく、空気もきれいな状態に保ってくれるのは嬉しいですよね。また、温度調整や換気のために窓を開けなくてよいため、花粉やPM2.5、黄砂などの侵入を心配しなくて済みます。


全館空調に換気や空気清浄のシステムが備わっていれば、高精度な換気フィルターによって埃や微粒子をキャッチするため、花粉症などのアレルギーに悩む人にとっては安心感がありますよね。PM2.5やウイルスを除去できるものもあり、小さなお子さんやペットのいる家庭では特に重宝するでしょう。


メーカーや製品によって空気清浄の方式や性能は異なるので、必要に応じて見比べながら検討するのがおすすめです。




■全館空調のデメリット~こんな方はやめた方がいい



全館空調には魅力的なメリットがある反面、もちろんデメリットもあります。メリットだけを見て導入を決めてしまうと、実際に住んでみてから後悔してしまうかもしれません。


ここでは全館空調のデメリットを紹介します。全館空調を考えている方は、具体的なデメリットを理解した上で導入を検討するようにしましょう。



・予算が限られている人

全館空調は初期費用やランニングコスト、メンテナンスコストが高い傾向にあるため、予算が限られている場合は導入を慎重に判断したほうがよいでしょう。


導入費用は、100〜300万円程度かかるのが一般的です。さらに電気代などのランニングコスト、定期的なフィルター交換などのメンテナンスコストもかかるため、一般的な壁付けのエアコンを設置するよりも割高になってしまう場合が多いです。


一般的なエアコンは性能にもよりますが、1台10万円前後で手に入ることが多く、設置をするのもそれほど大変な工事ではありません。しかし、全館空調の場合は機器の設置や各所へのダクト配管、空調室の造作などさまざまな付帯工事が必要になるため、その分費用がかかることを理解しておきましょう。



・高気密・高断熱の住宅に住んでいない

全館空調は、高気密・高断熱の家でなければ十分な効果を発揮できません。気密性や断熱性が低い家の場合、全館空調によって管理された空気や熱が外に漏れたり、外の空気や熱が室内に侵入しやすくなってしまったりするため、冷暖房効率が悪くなってしまいます。


全館空調は家全体の温度管理を一括して行うため、気密性や断熱性が低いと家全体がなかなか暖まらない、または冷えない状態になり、電気代も高額になってしまいます。全館空調は高気密・高断熱の家で導入するのが前提の設備であるため、そうでない家の場合はせっかく導入しても、全館空調によるメリットは得られにくくなるでしょう。



・故障のリスクを避けたい人

家全体の温度管理を一括で行うのは全館空調のメリットでもありますが、故障のリスクを考えるとデメリットにもなってしまいます。温度管理の中心となる制御装置が故障してしまうと家全体の冷暖房が止まってしまうため、修理が済むまでは家のすべての部屋で冷暖房が効かない状態になってしまうのです。


全館空調は家電と同じように、故障のリスクや寿命があります。寿命は15〜20年程度といわれていますが、10年を目安に取り替えるケースが一般的です。全館空調は定期的なメンテナンスやシステム全体の交換などが欠かせませんが、それでも絶対に故障しないとは言い切れません。急な故障のリスクを避けたい人にとっては、全館空調は向かないでしょう。



・音に敏感な方

全館空調はシステムが稼働する音がある程度聞こえてしまうため、音に敏感な人にとっては不快に感じてしまうかもしれません。特に寒い日や猛暑日などに運転を強化しているときは、機械の運転音も大きくなりがちです。


音に敏感な人の場合、家で仕事や勉強をしようとしても集中できなかったり、眠りが浅い人は眠れなくなったりしてしまう可能性があります。


今回は全館空調について、メリットとデメリットをふまえた特徴をご紹介しました。全館空調には魅力的なメリットがありますが、デメリットを理解した上でも導入したいのかをじっくり検討することが大切です。


全館空調は日本においてはまだまだ一般的とはいえないため、導入を検討する際には十分な知識と経験をもつ会社へ相談しましょう。



愛知県豊橋市のBooker's Homeは、大工のエキスパート集団です。豊富な実績とノウハウがあり、耐震性や高気密・高断熱などの高性能住宅も多く手がけてきてまいりました。


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